PHPの文


命令単位

PHP は、他の手続き型言語と同様の概念で、トークンという最小単位が組み合わされた文(ステートメント )という実行単位で成り立ちます。

トークンは、これ以上に分解することのできない最小の単語です。例えると、英単語はプログラミング言語にとってトークンに値します。そして、英語が英単語の組み合わせで英文となるように、トークンを組み合わせると 文となります。

トークンの組み合わせや、誤ったトークンの使い方がされている場合、プログラムはエラーとなります。前回作成した文字列を出力するプログラムを見てみましょう。

echo "Kitty on your lap";

このプログラムの場合、トークンは予約語の echo、文字列(開始二重引用符、文字列、終了二重引用符)、セミコロンに分解することができます。

予約語とは、あらかじめ PHP 言語仕様で定められている単語です。echo は PHP 構文構造に組み込まれているため、これは予約語となります。文字列については後ほど詳しく解説 するので、この場では文字列は二重引用符で囲まなければならないということだけを覚えてください。最後のセミコロンは、文の終わりを表す記号です。

セミコロンによって文の終端を表すことによって、複数の文を記述することができます。文と文の間はセミコロンによって区切られなければなりません。

トークンとトークンの間には、自由に空白文字を挿入することができます。空白文字とは、半角のスペースや改行文字、タブによるインデントなどです。 通常、トークンは空白文字や記号(演算子、区切り子など)によって分解されます。そのため、echo のような単語に空白を入れることはできません。e cho というように記述した場合、プログラムは e と cho にトークンを分解してしまいます。

しかし、echo と次の文字列の間であれば、自由に空白文字を挿入できるのです。

<?php
	echo "Blue Blue Glass Moon,";
	echo "Under the Crimson Air.";
?>

このプログラムは、2つの echo 命令による文で構成されています。それぞれの echo 文の末尾には、文の終端を表す ; が記述されていることに注目してください。

また、PHP スクリプトの終端 ?> も文の終端を表すことができるため、最後のセミコロンは省略することができます。そのため、次の文はまったく等価であるとみなされます。

<?php echo "Kitty on your lap"; ?>

<?php echo "Kitty on your lap" ?>

しかし、最後の文を含めてすべての文の末尾にセミコロン ; を記述することを推奨します。スクリプトの末尾からさらに新しい文を追加するときに、不要なセミコロンの置忘れを回避するためです。



前のページへ戻る次のページへ