PHP スクリプトは、HTML などの文書に組み込まれることが前提となっているため、文書構造の中で PHP スクリプトの開始が表されるまでは、処理した文書をそのまま出力するという性質があります。
そのため、PHP をプログラムとして実行するには、まず PHP の開始を宣言しなければなりません。この宣言方法にはいくつかの種類があります。
<?php body ?>
body には、PHP スクリプトを記述します。<?php ?> は、XML 文書としても正常に処理できるため最も推奨される記述法です。body に記述するスクリプトには改行文字を含めてもかまいません。この間の文字はすべて PHP として処理され、?> で終了とみなされます。その後には、再び HTML や XML などの文書を続けることができます。
もうひとつの書き方は、処理を表すタグではなく HTML の script タグを利用する方法です。
<script language="php">body</script>
body 部分に、PHP スクリプトの本体を記述します。通常、このどちらかの記法が推奨されています。
この他に、<? ?> という短縮記法と、<% %> という ASP 用のタグを使う方法もありますが、設定によっては無効にされていることがあります。特別な事情がない場合は <?php ... ?> という形式を採用してください。
それでは、さっそく PHP 用のコードを書いて実行してみましょう。
<?php echo "Kitty on your lap"; ?> <script language="php"> echo "Nekomimi Mode"; </script>
この PHP スクリプトは、最初の <?php ?> 句と、後半の <script language="php"></script> 句で構成されています。もし、それ以外の部分に文字が存在すれば、それはスクリプトとして実行されずにそのまま出力されます。
もちろん、HTML や XML 文書の中で、このように PHP スクリプトを分離して記述しても問題はありません。PHP モジュールはスクリプトの続きとして、そのまま処理を続行します。
echo は、PHP に組み込まれている言語構文で、引数に指定した文字列をそのまま出力します。echo は次のような構文を持っています。他の言語などで一定の経験を持つ技術者は、以下の定義でどのようなものか判断できるでしょう。
void echo ( string arg1 [, string argn...])
PHP の構文については、今後詳しく解説します。この場では、PHP が適切に処理されるかどうかを確認してください。echo はその後に指定された値を文字列として出力します。echo に指定するデータはカンマ , で区切ることによって、複数指定することができます。
<?php echo "Kitty ", "on ", "your ", "lap"; ?>
この場合も、カンマ , によって区切られた複数の文字列を正しく "Kitty on your lap" という形で出力されることを確認することができます。