スクロールバー
スクロール処理
前回のビューポートに引き続き、スクロール処理に欠かせないのがスクロールバーです
機能的にはスクロールバーは多くの面でスライダーに似ています
しかし、スライダーとは異なり、ユーザーにとってスクロールバーは
何らかのビューポートの原点を移動させるために特化したコントロールです
スクロールバーは javax.swing.JScrollBar クラスに実装されています
java.lang.Object
|
+--java.awt.Component
|
+--java.awt.Container
|
+--javax.swing.JComponent
|
+--javax.swing.JScrollBar
public class JScrollBar
extends JComponent implements Adjustable, Accessible
このクラスは、次のようなコンストラクタを公開しています
public JScrollBar()
public JScrollBar(int orientation)
public JScrollBar(
int orientation , int value ,
int extent , int min , int max
)
orientation にはスクロールバーの方向を VERTICAL、HORIZONTAL で指定ます
これらの定数は AWT の Adjustable インターフェイスのものです
value には初期値、extent には表示可能領域のサイズを
min には最小値、max には最大値をそれぞれ指定します
値は JScrollBar.setValue() メソッドを用いて設定できます
最小値は JScrollBar.setMinimum() メソッドで
最大値は JScrollBar.setMaximum() メソッドで設定できます
これらには、対応した get_() メソッドも存在します
public void setValue(int value)
public void setMinimum(int minimum)
public void setMaximum(int maximum)
public int getValue()
public int getMinimum()
public int getMaximum()
これらを使って、プログラムからスクロールバーを制御することもできます
import java.awt.*;
import javax.swing.*;
public class Test extends JApplet {
public void init() {
JScrollBar scroll1 = new JScrollBar(JScrollBar.VERTICAL);
JScrollBar scroll2 = new JScrollBar(JScrollBar.HORIZONTAL);
getContentPane().add(scroll1 , BorderLayout.EAST);
getContentPane().add(scroll2 , BorderLayout.SOUTH);
}
}
このプログラムは、アプレットのコンテンツペインに
水平スクロールバーと垂直スクロールバーを追加して表示させています