オブジェクト


クラスのインスタンス

UML にはオブジェクト図というビューモデルが存在しますが
これは、クラス図の一部として解釈されるか、特殊なクラス図と位置づけされます

オブジェクト図は、クラスのインスタンスを記述するための図です
クラスの定義だけでは、プログラムが動くことはありません
クラスをインスタンス化し、オブジェクトを制御する必要があります
このオブジェクトの状態や関係を静的に表現するのがオブジェクト図なのです

オブジェクト図は、2つの区画からなる矩形で表現されます
上の区画はオブジェクト名と対象のクラスを指定し、下線を設けます

オブジェクト名 : クラス名

これは、オブジェクトが右のクラスのインスタンスであることを表しています
クラス名は、必要に応じてパッケージ名を含む完全パスを指定できます

オブジェクトの実体は常にひとつですが、オブジェクトは複数の型を持ちます
多重継承を許可する言語や、インターフェイスなどを使った場合です
こうした場合は、カンマでクラス名のリストを指定することができます

menuItem1 : MenuItem , MenuElement

これは、menuItem1 オブジェクトが MenuItem と
MenuElement クラスを持つことを表しています

下の区画には、オブジェクトの属性値を指定することができます
静的なオブジェクトのプロパティに興味がなければ省略してもかまいません
ここには、次のような構文で記述します

属性名 : 型 = 値

ただし、型はクラスを定義した段階で決定しているので
冗長である場合は省略してもかまわないとされています

ok : Button
text = "OK"
location = (400 , 300)
size = (100 , 25)

因みに、オブジェクトはクラス名を省略してもかまいません
または、オブジェクトの名前に興味がなければ、オブジェクト名も省略できます
ただし、オブジェクト名とクラス名の両方を省略することはできません
クラス名を省略する場合はコロンから省略しますが
オブジェクト名を省略する場合は、コロンからクラス名を記述してください



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