相互作用図
振る舞い図の種類
望ましい開発組織の形では、設計から開発までに専門工程を踏みます
まず、目的を明確化するため、クライアントとの対話にユースケース図を用います
これを担当するのは、開発者ではなく幅広い知識を持つエンジニアです
対象システムに関する専門家か、プロジェクトマネージャなどがこれを記述します
次に、クライアントの要求に基づいてアプリケーションを設計します
多くの起業ではこの作業の段階で技術者に渡されますが、好ましくありません
開発規模にもよりますが、再利用可能な自社ライブラリを統括する部門を設置し
再利用管理者に静的構造図を記述させ、資源を生かすことを勧めます
静的構造図を読み、理解するのは現場のソフトウェア開発技術者です
この段階から、いよいよ実際にプログラミングを行う現場の仕事となります
静的構造図やユースケースは、プログラムの外観的な仕様にすぎません
この仕様をどのように実現するかという手続きの問題は、現場に委ねられます
ソフトウェア開発技術者は、ソースプログラムを記述するプログラマに対して
オブジェクトが実行時にどのような関係を持つかを指示しなければなりません
そのためには、時間や相互作用など、手順の具体的な明記が必要です
つまり、かつて使われていたフローチャート図のようなものが要求されます
これを UML で文書化するのが振る舞い図の役割となります
振る舞い図では、操作の起動や状態遷移を示すことができます
振る舞い図は、ステーチャート図、活動図、相互作用図に分類できます
この場では、まず相互作用図から説明していきたいと思います
相互作用図は、シーケンス図と強調図で構成されます
シーケンス図はオブジェクトと時間の関係を表すために用いられます
オブジェクトの同期関係などを記述するのに適した図でしょう
強調図はコラボレーション図とも呼ばれ、シーケンス図とは異なり時間は表しません
この図は、役割の異なるオブジェクトのリンクを記述する時に使います
これらの図は相互作用図としてまとめられるので、同時に学習した方が効率的です